AIによる献立・栄養管理支援アプリ『おいしい健康』を運営する株式会社おいしい健康(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:野尻哲也)はこのたび、京都府立医科大学大学院医学研究科 内分泌・代謝内科学教室 福井道明教授・濱口真英講師・牛込恵美講師・竹上茉耶医師(以下、「京都府立医科大学」)と共同で、糖尿病合併高血圧患者に対する降圧剤の服薬タイミングに関する臨床研究(以下、「本研究」)を開始したことをお知らせいたします。なお、本研究は当社が開発する服薬タイミング支援アプリ『くすリズム』を活用して行われ、糖尿病患者にとって最適な降圧薬療法を提案することを目的として実施されます。
生活習慣と社会環境の変化に伴い、糖尿病患者数が急速に増加しています。いまや日本人4人に1人は糖尿病かその予備群だと言われており、年々糖尿病にかかる医療費も増加しています。
糖尿病の怖さは、自覚症状がないまま進行して合併症を起こすこと。「糖尿病性網膜症」、「糖尿病性神経障害」、「糖尿病性腎症」は「三大合併症」と呼ばれており、ここに高血圧を合併すると特に「糖尿病性腎症」を発症・進行させることが明らかになっています。
中でも、夜間も血圧が下がらず血管に負担をかけてしまう「夜間高血圧」は糖尿病患者に多く見られる症状であり、「糖尿病性腎症」の進行を予防する上でも、日中のみならず夜間の血圧を適切にコントロールすることが重要として、近年高い関心を集めています。
こうした背景のもと、京都府立医科大学では、病院のみならず自宅で測定する血圧(家庭血圧)を集積して「糖尿病性腎症」との関連を検証する取り組みを開始するとともに、降圧剤の最適な服薬タイミングにも注目。
降圧剤はこれまで朝起きた後に服薬するのが通例でしたが、夜寝る前の服薬がより効果的である可能性に着目し、家庭内における服薬タイミングの可視化を行うプラットフォームとして、当社がアプリ『くすリズム』を開発・提供し、本研究を開始する運びとなりました。
服薬タイミング支援アプリ『くすリズム』は、当社が株式会社坪田ラボと共同で開発した生活リズム支援アプリ『食べリズム』をベースとして開発されたアプリです。『食べリズム』では食事タイミング・飲酒・睡眠状況など生活リズムに関するデータを収集することができますが、今回新たに服薬タイミングを記録する機能を追加し、『くすリズム』としてリリースいたしました(※)。
(※)現時点では医療機関向けとして一定の条件下での利用に限定しており、一般の方はご利用になれません。
京都府立医科大学附属病院の糖尿病外来通院中の糖尿病患者を対象とし、降圧剤を内服するタイミングを変更する前後で家庭血圧を測定したり、一般生化学検査を実施します。
試験期間中は、毎日患者さんに『くすリズム』アプリを使用していただき、服薬タイミング・食事タイミング・飲酒量・運動量・睡眠状況などの情報を取得し、血圧との関連性を解析します。
検証結果は順次、発表してまいります。
臨床研究に携わる方で、『食べリズム』・『くすリズム』の利用に関してご興味のある方は下記フォームよりお問い合わせください。
お問い合わフォーム: https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeVo5vfuy4Fs-pco95x_ijWbR_v5DaoYnhPy2cf4w-ulL4HCA/viewform
これからもおいしい健康では、食のパーソナライズとビッグデータで健康・医療の最適化を実現するヘルスケアスタートアップとして、さまざまな健康・医療課題の解決に努めてまいります。
おいしい健康では、利用者の健康状態や疾患、食の好みなどに合わせた最適な献立・レシピを AI が提案するパーソナライズ食事管理サービス『おいしい健康』を開発・運営しています。『おいしい健康』では、厚生労働省「日本人の食事摂取基準」および各疾患の診療ガイドラインに準拠した食事、または医療機関から指示される食事療法の内容に基づき、予防、ダイエット、疾患ごとの食事管理を、ご家庭で手軽に実践いただけるよう支援を行っています。また、現在、病院や調剤薬局、健診センターなどの医療施設にも提供しており、すでに 24 の医療施設に導入され、患者さんの日常生活に寄り添った治療や服薬指導をアプリでサポートする取り組みが開始されています。
こうした背景のもと、今後、当社が開発・運営する服薬タイミング支援アプリ『くすリズム』を『おいしい健康』とともに服薬指導の現場で活用し、患者さんに対して最適な食事と薬の飲み方を提案することで、薬効向上と適正使用に寄与してまいります。
株式会社おいしい健康は、AIやビッグデータ、最新の栄養科学によって「食事で病気の無い世をつくりだす」データニュートリション・カンパニーです。AIによる献立・栄養管理支援アプリ『おいしい健康』と、時間栄養学に基づく食事タイミング支援アプリ『食べリズム』の提供を主として、食のパーソナライズとバリアフリーを実現。医療機関や薬局、製薬会社と連携した患者支援、食品企業の健康領域事業を立ち上げ・支援するDXヘルスケアマーケティング事業など、人々の健康に資する多様な事業を通じて、世界80億人が「いつまでもおいしく、食べられる」社会の実現を目指します。