2022.05.10

第62回日本呼吸器学会学術講演会において、慶應義塾大学医学部内科学教室(呼吸器)のプロジェクト成果(「成人喘息患者における食物アレルギー合併調査(最終報告)」)について共同演者として発表しました

株式会社おいしい健康はこのたび、慶應義塾大学医学部内科学教室(呼吸器)(福永興壱教授)の「大人の喘息に関する食生活調査研究」プロジェクトに参加し、第62回日本呼吸器学会学術講演会において、同教室が発表する「成人喘息患者における食物アレルギー合併調査(最終報告)」にて共同演者として発表しました。

発表の概要

喘息患者は食物アレルギーなどのアレルギー疾患を合併しやすいことが知られていますが具体的な実情はわかっておりません。 今回、喘息患者の病状と食事内容の関連を明らかにするために自己記入式のwebアンケート調査を行いました。比較対象として喘息のない方からの情報も収集しました。
その結果、成人喘息患者(414人)の約30%、喘息のない方(175人)の約10%が「食物アレルギーがある」と回答していました。 原因食材別頻度では果物・野菜類や魚介類が上位を占め、特に既存の吸入ステロイド治療等でもコントロールが不十分な重症喘息患者では「花粉−食物アレルギー症候群*」の食材として代表的なキウイフルーツやバナナへのアレルギーを合併する頻度が高いという結果となりました。
成人の喘息患者においては食物アレルギーの合併率が高く、食生活において留意が必要と考えます。

* 花粉症の患者さんで、その花粉の成分と類似した成分を含む果物・野菜類を摂取した時に、「口のいがいがやかゆみ」などの症状が出る病態。 代表的な例として、春季に飛散するシラカンバやハンノキの花粉へのアレルギーの方に生じるリンゴや豆乳へのアレルギー、秋季に飛散するブタクサの花粉へのアレルギーの方に生じるメロンやバナナへのアレルギーなどがある。

学会情報

学術大会名: 第62回日本呼吸器学会学術講演会
開催場所: 国立京都国際会館
大会URL: https://www.jrs.or.jp/jrs62/index.html
大会期間: 2022年4月22日(金)〜24日(日)
演題名: 「成人喘息患者における食物アレルギー合併調査(最終報告)」
演者: ◯冨保紗希1、正木克宜1、田野崎貴絵1、西江美幸1、渡瀬麻友子1、松山笑子1、林玲奈1、栗原桃子1、笹原広太郎1 、砂田啓英也1 、浅岡雅人1 、秋山勇人1、入江美聡1、加畑宏樹1、内山美弥2、各務恵里菜2、花井彰剛2、野尻哲也2、福永興壱1
1. 慶應義塾大学医学部内科学教室(呼吸器)
2. 株式会社おいしい健康

株式会社おいしい健康

「食からつくる、あたらしい健康と医療のかたち」
株式会社おいしい健康では「誰もがいつまでも、おいしく食べられるように」という理念のもと、生活者・家庭目線の「フード×ヘルスケアテック事業」を展開しております。 おいしい健康は食のパーソナライズ技術とバリアフリーにより、人生100年時代における地球規模での健康・医療課題を解決します。 テクノロジーとビッグデータを活用し、生活者個々の健康を食事面から支えることは、病気予防や重症化防止に寄与するのみならず、その先にある「心からの笑顔」を増やすことにつながります。 元気であってほしい、食べたい・食べさせてあげたいという家族の想いを叶え、健康維持や予防、病気、妊娠・育児や介護のときであっても、毎日を笑顔で過ごせる社会の実現を目指します。

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