2022.06.06

第37回日本臨床栄養代謝学会学術集会(JSPEN2022)において、国立がん研究センター中央病院との共同研究「スマートフォンサイトを利用した化学療法による味覚障害改善を検討する試験~OISHY試験・実施可能性パート~」について共同演者として発表しました

株式会社おいしい健康はこのたび、国立がん研究センター中央病院との共同研究「スマートフォンサイトを利用した化学療法による味覚障害改善を検討する試験~OISHY試験・実施可能性パート~」について共同演者として発表しました。

発表の概要

がん化学療法は患者に様々な副作用をもたらし、46~60%の患者に何かしらの味覚障害が起こると報告されています1)2)。 しかし、患者自身ではこういった異常が治療によるものと気付きにくく、日常臨床において見過ごされている可能性があります。 味覚障害に伴う栄養不良は、がん治療のアウトカムに影響を及ぼしますが、患者への支援は十分とは言えず、またその評価も十分になされていないのが現状です。

今回、スマートフォンサイトによる食事提案を通じた「がん化学療法患者の食生活支援の実施可能性」について検討するため、化学療法を行う予定の消化管がん/頭頸部がん患者を対象として、9週間の食事提案ならびに食事記録・評価を行いました。 その結果、アクセスログデータをもとに患者の嗜好が把握することが可能となり、化学療法による味覚障害改善の食生活支援への有用な示唆を得ることができました。

1)菅原志穂,滝本典夫,飯田晃子 , 他.外来化学療法施行がん 患者における味覚障害の発現状況.癌と化学療法.36(11), 1871‒1876 (2009)
2)海津未希子 ,小松浩子,化学療法による味覚変化が栄養と QOL に与える影響: システマティックレビュー 日がん看会誌32巻2018年

学会情報

学術大会名: 第37回日本臨床栄養代謝学会学術集会(JSPEN2022)
開催場所: パシフィコ横浜ノース and Online
大会URL: https://jspen2022.jp/
大会期間: 2022年5月31日(火)~6月1日(水)
演題名: 「スマートフォンサイトを利用した化学療法による味覚障害改善を検討する試験~OISHY試験・実施可能性パート~」
演者: ◯阿部寛子1、土屋勇人1、大前礼1、内山美弥2、花井章剛2、野尻哲也2、加藤健3
1. 国立がん研究センター中央病院 栄養管理室
2. 株式会社おいしい健康
3. 国立がん研究センター中央病院 頭頸部・食道内科

株式会社おいしい健康

「食からつくる、あたらしい健康と医療のかたち」
株式会社おいしい健康では「誰もがいつまでも、おいしく食べられるように」という理念のもと、生活者・家庭目線の「フード×ヘルスケアテック事業」を展開しております。 おいしい健康は食のパーソナライズ技術とバリアフリーにより、人生100年時代における地球規模での健康・医療課題を解決します。 テクノロジーとビッグデータを活用し、生活者個々の健康を食事面から支えることは、病気予防や重症化防止に寄与するのみならず、その先にある「心からの笑顔」を増やすことにつながります。 元気であってほしい、食べたい・食べさせてあげたいという家族の想いを叶え、健康維持や予防、病気、妊娠・育児や介護のときであっても、毎日を笑顔で過ごせる社会の実現を目指します。

本件に関するお問い合わせ先

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