AIによる献立・栄養管理支援アプリ『おいしい健康』を運営する株式会社おいしい健康はこのたび、当社リアルライフデータを活用した共著論文「Individuals with type2 diabetes mellitus tend to select low-carbohydrate, low calorie food menu at home from the Diet application.(2型糖尿病をもつ人々が食事管理アプリを用いて自宅で料理を作る場合、低糖質・低カロリーの食事メニューを選択する傾向にある」を発表し、科学雑誌 Nutrients にて掲載されましたことをお知らせいたします(2022年10月14日掲載)。
論文では、京都府立医科大学 大学院医学研究科 内分泌・代謝内科学 福井道明教授・濱口真英講師・富永洋之先生らとともに、当社代表の野尻哲也および研究開発グループリーダーの濱田一喜が共著者として参画しております。
・日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2019」では、食事療法は運動療法や薬物療法と並ぶ糖尿病の中心的な治療として位置づけられており、食事療法においても、その継続が重要です。
・本研究では、AIによる献立・栄養管理支援アプリ「おいしい健康」のリアルライフデータをもとに、2型糖尿病をもつ人々が選択する料理・献立傾向について24ヶ月間にわたり評価・解析し、食事に対するpreferred dietary behaviors(ご希望・ご選択される食行動)への理解を深めることで、食事療法の継続と人生の質(QOL)向上を目指すことを目的としております。
・おいしい健康を利用する2型糖尿病をもつ人々(3,164名)が選択した献立(9,674食)についてクラスター解析を行い、12の栄養素クラスターを特定しました。その結果、低炭水化物および低カロリーの食品クラスターにおいて2型糖尿病をもつ人々の頻度が最も高く、このクラスターの平均カロリー値および平均炭水化物比率は、2型糖尿病をもつ人々の頻度の低いクラスターに比べそれぞれ有意に低いことが示されました(それぞれp<0.001)。
・本研究はリアルライフデータから2型糖尿病をもつ人々のpreferred dietary behaviors(ご希望・ご選択される食行動)を明らかにした世界初の研究であり、2型糖尿病をもつ人々のpreferred dietary behaviors(ご希望・ご選択される食行動)への理解を深めることに貢献しています。
「食からつくる、あたらしい健康と医療のかたち」
株式会社おいしい健康では「誰もがいつまでも、おいしく食べられるように」という理念のもと、生活者・家庭目線の「フード×ヘルスケアテック事業」を展開しております。 おいしい健康は食のパーソナライズ技術とバリアフリーにより、人生100年時代における地球規模での健康・医療課題を解決します。 テクノロジーとビッグデータを活用し、生活者個々の健康を食事面から支えることは、病気予防や重症化防止に寄与するのみならず、その先にある「心からの笑顔」を増やすことにつながります。 元気であってほしい、食べたい・食べさせてあげたいという家族の想いを叶え、健康維持や予防、病気、妊娠・育児や介護のときであっても、毎日を笑顔で過ごせる社会の実現を目指します。